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高校時代に病院で初めて血圧測定をして以来、「白衣高血圧症」と人生を歩んできた1960年代生まれの男性が、自らの経験と知識をまとめたサイトです。

80年代までは医療関係者にも白衣高血圧症が知られておらず、大学時代の健康診断では腎臓疾患ではないかと疑われ、大学病院で精密検査まで受けさせられました。原因不明のまま、早くから降圧剤の投与も受けていますが、現在の高血圧治療ガイドラインでは白衣高血圧症は経過観察が原則となっており、本当にそれでよかったのか疑問です。

こうして大学時代から血圧の主治医を持ってしまった私ですが、その主治医に慣れ親しんでいくると、主治医の前では血圧があまり上がらないのに、それ以外では血圧が跳ね上がるという現象を自覚するようになりました。白衣高血圧症という言葉がない時代なので、「血圧を測ると極度に緊張してしまうんです」としか言いようがありませんでした。

いまでは信じられないことですが、当時は手軽な家庭用血圧計が存在せず、自宅で血圧を測るという考え自体がありませんでした。91年に発売されたオムロン「ファジィデジタル自動血圧計」がきっかけで広まるようになり、私も「家庭血圧」が正常なのを自覚しました。

オムロンヘルスケア/血圧計ヒストリー&テクノロジ「家庭での血圧測定が普及するまで」

私のように家庭血圧が正常なのに、病院や健康診断会場だと高血圧になる症状について、医学界はもっと研究してほしいと思い続けてきました。学会で発表してくれるなら、自分が研究材料になってもいいと本気で考えていました。

白衣高血圧症のいちばんの恐怖は、健康診断だと思います。病院では事情を話せばわかってくれるようになりましたが、団体で受ける健康診断会場では、血圧測定が個室になっておらず、他の受診者から丸見えのところもあります。これで緊張しないほうがおかしいと思います。私も健康診断がいまでも本当に苦痛です。就職時や生命保険加入時の健康診断でも苦労すると思います。

私の経験と知識を共有することで、若い白衣高血圧症の方が少しでも安心し、この症状を乗り越えていけることを願っています。

私自身は年齢を重ね、40代後半からは家庭血圧が高めになってきました。降圧剤の服用も続けていますが、勤務先で管理職になったため、ストレスが増えて自律神経に影響が出ているのだろうと思います。こうした中高年になってからの向き合い方も、記録していきたいと思います。

私の現状

勤務先の健康診断 190前後/110前後mmHg
診察室血圧(通い慣れた主治医のクリニック) 135前後/90前後mmHg
家庭血圧 130前後/80前後mmHg
服用中の降圧剤 カルシウム拮抗薬(ノルバスク5mg)×1日1回(朝食後)